in little time
2006年7月22日 SS コメント (4)―変な奴だ。と思った。
自己紹介してないのに俺のこと知ってて、
前からの友達みたいに馴れ馴れしくて、
気付いたら目の前にいた。
「アヤ、帰るぞ」
「うん。」
転校早々仲の良い友達が出来たのか、アヤは数人の女の子に囲まれていた。
それでも俺が来たことに気付くと友達に『バイバイ』と言ってかけてくる。
そのまま俺が手を伸ばす前にアヤは俺の手を握る。
さっきから笑顔が絶えない。
「もう友達が出来たのか?」
「うん!」
弾けるように顔をあげて俺を見ながら、指折り数え友達の名前を挙げていった。
「おにいちゃんは?」
「ん?」
アヤは両手で俺の手を握って見上げてきた。
「おにいちゃんはお友達できた?」
「…変な奴なら…」
「え?なぁに?」
「なんでもない。」
そういってアヤの頭を撫でる。
そこでその話題を終わらせ、俺達は下駄箱へと出た。
「おにいちゃんはやくー!」
「走るなアヤ、転ぶぞ。」
「へーきだもん。」
お気に入りの靴を鳴らしながら誰もいないその場所でクルクルと走る。
どうやら本当に此処に来られたのが楽しいらしかった。
俺はいつものペースで靴を履き、緩んだ紐を結ぶ。
立ち上がってからつま先をトントンと叩いた。
それを見ていたサヤが駆け寄ってきてまた手を繋ぐ。
「ま、まってよミツルー!!」
二人で校舎を出ようとしたとき呼び止められた。
(…三谷)
立ち止まっても振り返らない俺を不思議そうにアヤが見つめる。
「もー、授業終わったらさっさと帰っちゃうんだもん、焦ったよ。あ、アヤちゃんも一緒だったんだね、こんにちは。」
「こ、こんにちは。」
俺は思わずアヤを後ろに隠して振り返った。
「なんなんだよお前。」
「え?なにが?」
「何でアヤの名前を知っている?なんで俺のこと知ってたんだ?」
教室から全力疾走してきたのか、三谷の額にはうっすら汗がにじんでいた。
当たり前のような俺の問に三谷は不思議そうな顔をするだけだった。
「そりゃ友達の妹だもん。」
「いつ俺とお前が友達になった。」
「んー…、ミツルが知らないときから。」
「…はぁ?」
「そんなことよりさ…」
変な奴だ、本当に。
訳がわからない。
「一緒に帰ろう、ミツル。」
「…!」
―『最後なんて言うなよ!一緒に帰ろうミツルー!!!』
「…ワ…タル…?」
聞こえないように言ったつもりなのに、三谷は何故か凄く嬉しそうに笑っていた。
BGM:いつかまた会いましょう by GARNET CROW
***
『Tiamo』のミツルサイド。
たぶんね、現代に帰ってきてからはワタルがめちゃくちゃ積極的にミツルにくっついてったと思うんだ。
で、ワタルの言葉とか行動であの時の記憶がフラッシュバック。
最後にはミツルがワタルを抱きしめてハッピーエンド!!みたいな。ね。
自己紹介してないのに俺のこと知ってて、
前からの友達みたいに馴れ馴れしくて、
気付いたら目の前にいた。
「アヤ、帰るぞ」
「うん。」
転校早々仲の良い友達が出来たのか、アヤは数人の女の子に囲まれていた。
それでも俺が来たことに気付くと友達に『バイバイ』と言ってかけてくる。
そのまま俺が手を伸ばす前にアヤは俺の手を握る。
さっきから笑顔が絶えない。
「もう友達が出来たのか?」
「うん!」
弾けるように顔をあげて俺を見ながら、指折り数え友達の名前を挙げていった。
「おにいちゃんは?」
「ん?」
アヤは両手で俺の手を握って見上げてきた。
「おにいちゃんはお友達できた?」
「…変な奴なら…」
「え?なぁに?」
「なんでもない。」
そういってアヤの頭を撫でる。
そこでその話題を終わらせ、俺達は下駄箱へと出た。
「おにいちゃんはやくー!」
「走るなアヤ、転ぶぞ。」
「へーきだもん。」
お気に入りの靴を鳴らしながら誰もいないその場所でクルクルと走る。
どうやら本当に此処に来られたのが楽しいらしかった。
俺はいつものペースで靴を履き、緩んだ紐を結ぶ。
立ち上がってからつま先をトントンと叩いた。
それを見ていたサヤが駆け寄ってきてまた手を繋ぐ。
「ま、まってよミツルー!!」
二人で校舎を出ようとしたとき呼び止められた。
(…三谷)
立ち止まっても振り返らない俺を不思議そうにアヤが見つめる。
「もー、授業終わったらさっさと帰っちゃうんだもん、焦ったよ。あ、アヤちゃんも一緒だったんだね、こんにちは。」
「こ、こんにちは。」
俺は思わずアヤを後ろに隠して振り返った。
「なんなんだよお前。」
「え?なにが?」
「何でアヤの名前を知っている?なんで俺のこと知ってたんだ?」
教室から全力疾走してきたのか、三谷の額にはうっすら汗がにじんでいた。
当たり前のような俺の問に三谷は不思議そうな顔をするだけだった。
「そりゃ友達の妹だもん。」
「いつ俺とお前が友達になった。」
「んー…、ミツルが知らないときから。」
「…はぁ?」
「そんなことよりさ…」
変な奴だ、本当に。
訳がわからない。
「一緒に帰ろう、ミツル。」
「…!」
―『最後なんて言うなよ!一緒に帰ろうミツルー!!!』
「…ワ…タル…?」
聞こえないように言ったつもりなのに、三谷は何故か凄く嬉しそうに笑っていた。
BGM:いつかまた会いましょう by GARNET CROW
***
『Tiamo』のミツルサイド。
たぶんね、現代に帰ってきてからはワタルがめちゃくちゃ積極的にミツルにくっついてったと思うんだ。
で、ワタルの言葉とか行動であの時の記憶がフラッシュバック。
最後にはミツルがワタルを抱きしめてハッピーエンド!!みたいな。ね。
コメント
なんか心臓がお口からコンニチハしそうなんですけどもハァハァ…
うん、うん、まさにこんな感じが理想だよね…そうだよね…!!
実は今描いてる漫画がこんな感じ。嬉しくて仕方がないわ!
あ、ところでミツルの妹はサヤではなくアヤなんですよ。確かに聞き間違いしやすいよなこの二つ。
そして例のごとくお持ち帰りしてよろしいですかDOKIDOKI…
キャラ分割手法の代表例みたいなやつかな・・・
銀魂17、記憶の範囲だけど、そんなに違和感ないよ。
しかもターンする位置がほぼ決まっているので、そこだけ畳がぼろぼろ・・・
猫の習性かな?
理想だ・・・!理想のその後図だ・・・!アヤたんマンセー!!(エェェ)
この後さらに二人の未来を築いていくといいよねデレデレ!